元祖の所以
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開業当時は、時代劇の全盛期で伊豆長岡にも撮影隊がよく来ていました。撮影隊が定宿として白石館という旅館（現在の三養荘）で、そこのお茶菓子に当店のまんじゅうが出されていました。

当時、手に入りにくい砂糖を使用していたので本物の味が楽しめたわけです。本物の味が故、口伝えで伊豆長岡温泉の旅館・ホテルでお茶請けに欲しいとのことで温泉まんじゅうを多く作るようになりました。

そのうち、お土産にもということで｢温泉まんじゅう｣と名付け、箱に詰め販売をするようになりました。中伊豆温泉郷で一番最初に｢温泉まんじゅう｣をお土産として売り始めたのが当店で、それが｢元祖の所以｣となるわけです。

※戦後間がない時代、砂糖は統制物資だったので、化学調味料であるサッカリンが砂糖の代用で使われていました。砂糖はとても貴重品だったのです。